いろんな初めてと、ひとり

#1

ひとり暮らしを始めて1か月が経つ。

色々不安もあったらが、なんとか生活できており、

自分の知らなかった一面を知ったりできて、面白い。


何より、越してきて数日でこの街のことが気に入った。

 


仕事帰り、初めて寄った八百屋で

「おかえんなさい!いらっしゃい」と声をかけてもらったり

閉店間際に行った魚屋では、おまけしてもらった上、小銭がないというと

「50円だからいいよ、そのかわりまた来てね」と言ってもらったり。

 

今まで住んでいたところにはこのようなアットホームな商店街やお店が少なく、またあっても行く機会があまりなかったため

ちょっとした声がけも新鮮で、そんな記憶も馴染みもないのに懐かしい感じがする。

 


そのとき、こころがあったかくなったような気もしたし、

逆にこころにぽっかり空いた穴に風がひゅーと通り過ぎるような感覚に襲われた。

まるでそこに穴があることに初めて気がついたように。

 


欠けていたピースが埋められたことに気がつくと同時に

今まで欠けていたことにすら気がついていなかった、という喪失感をも味わった。

 


魚屋で買って帰った刺身とおかずセットを、何も見聞きせず、部屋でひとり黙々と、味わって食べた。

新鮮な鯵と、女将さんの手の込んだ優しい家庭の味に

また、この年齢になってもこんなに心が動かされることがあるんだと、とても感動しながら

この気持ちは私だけのものだと、ひとり感動の海に浸かりながら。

 

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#2

今月は仕事も落ち着いていたため、新しい生活サイクルに慣れるのにもちょうどよかったし

わたしはルーティン化された日々を送るのが得意(というより、どちらかというと決まった自分のペースを乱されるのが好きではない)なので

いつも通り休みの日はは友人や家族と過ごすこともできて、日常が戻ってきたな〜と思えてよかった

(先月は引っ越し等でばたばたしており、できなかった)。

 


実家から使っていない収納のものや生活用品を持ってきたため、家の中もだいぶ生活しやすいように整ってきたが、

この間母が部屋の中を見渡して

「なんだかうちが2軒あるみたい」とぼやいていて

確かにそりゃそうだ、と思い、また、

もし、これから先帰る家がなくなったとしても

こうやって場所を変えて、

わたしにも落ち着く家を作ることができるんだと、安心する気持ちが生まれた。

 

 

 

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#3 大根おろしは追加料金の価値がある

 


外で食べるとき、おろしはオプション、追加料金が発生することが多いが

大抵「大根おろしに50円も払うなんて・・」とついけちりがちである。

しかし、実際家でおろしを作っていると、その労力には50円、いやもっと何円分も価値があるということに、いやでも気が付かずにはいられない。

とくに暑い時分、焼き魚や野菜の上に乗せるため、大根おろしを食べる機会が増えると

時間もかかるし、手や腕は痛いし、力んでいるため肩回りも疲れるし

面倒だなーと思うことが多い。

 


それでも、あるとないとでは雲泥の差、は過言かもしれないが、格段に美味しさが増すし

自分でおろしたならば、その美味しさもひとしおだろう。

 


そうして今日もひとり、大根をおろす。

まるでその食べ方しかしらないみたいに、毎日、腕を痛めながら。

 

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ここまで読んでくれた人がいたらありがとうございます。

相変わらず統一感もなくごちゃごちゃしていますが、今月もなんとか更新できました。

 

今年の梅雨は雨が少なくて心配です。

野菜がまた高くなっちゃいそうだわね。

 

突然雨が降ったりするから傘は持ち歩こう!